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官能の帝國
風俗・美術評論家、若山健蔵の官能ブログ。 ヰタ・セクスアリスを語る。
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官能序文、はじめに。『愛のコリーダ』
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松田英子 (2004/01/21)
ポニーキャニオン

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 このブログのタイトルは、上記画像、大島渚監督の1976年作品『愛のコリーダ』のフランス語タイトル、『L'Empire des sens(官能の帝国)』から、採ったものである。

 大島監督が、この映画を撮影した70年代半ば、日本国内での映画における性表現は、世界の先進国中でも最も厳しく制限されていた。
 フランス、アメリカなどの各国が、性器・性行為全般を映写することを、解禁していったのに対し(いわゆるポルノ解禁)、日本では陰毛すら映せない状況にあった。
 当時の作品などで、ヒトの「陰部」に編集が入ったもの(ゆわゆる「ボカシ」)が見受けられるのはその為である。
(政府の政治的検閲を避ける為に、結果的にフィルムの現像所が行っていた。製作者側の自主的規制、という形を採っていたのである。)

 これらの映像を、陰毛(いわゆる「ヘア・ヌード」)が解禁された現在に観ると、実に滑稽な印象を受けるが、当時大手映画会社は、粛々とそういった状況を受け容れていたのである。

 しかし表現者たる大島監督は、その状況の「不自然さ」に、いち早く抵抗を示した。

 国内で映画を撮影し、未現像のままフランスへ輸出して現像、現地で編集して公開するという、まさに離れ業をやって見せたのである。

 日本のメジャー映像作家が監督した、この「ハード・コア・ポルノ」(実際に撮影時に、男優と女優が性交を行った作品)は、カンヌ映画祭の「監督週間」で上映され大評判を呼び、世界各国で大ヒットした。(フランスでは、その後数年に亘ってロングランを記録したそうである。)
 翌年に、カンヌ映画祭で「監督賞」を受賞し、世界的成功を収めた大島監督のこの作品であったが、日本公開時は大幅に検閲を受け、脚本とスチール写真を収めた同名の著作が、「猥褻物陳列罪(わいせつぶつちんれつざい、通称ワイチン罪)」に問われて起訴された。

 裁判で大島監督は、「ワイセツであることは、いけないことなのか」と反論し、結果「無罪」となった。(あたりまえである)

 だが、未だに日本国内に於いては、(これだけポルノが氾濫していても)この作品の完全版は、観ることが出来ない状況である。

 日本の政治的状況(広義の意味での)は、今もたいして変わっていない。






 

テーマ:官能の映画 - ジャンル:映画

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Author:若山健蔵
大阪市在住。
オフィス・ブルースタイム所属。
美術評論家。
趣味は、アロマ・テラピー。



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